コミックスの巻ごとにジョジョリオンを振り返ってみる企画の第16回目です。
多分なネタバレは含みますが、ジョジョリオンの大筋を手軽に知りたいあなたにおすすめです。
すでに読まれた方も、これまでの話の流れを振り返ることができると思います。
この記事を読んだ後にコミックスを読んでもらえれば、きっと理解が深まり、ジョジョリオンの世界観をより楽しんでいただけるのではないかと思います。
この記事を読む前に15巻について読まれると、よりスムーズに話が理解できることと思います。
⇒ジョジョリオン15巻ネタバレ考察と感想!VSドロミテのゾンビ&東方常敏
それでは早速いってみましょう。
もくじ
ここを押さえれば大筋は把握!16巻の話最短まとめ
ドロミテのゾンビに捕まり、ゾンビ化してしまう定助。
ドロミテの前で情報を話してしまい、植物鑑定人のことがバレてしまう!
康穂の助けでドロミテを倒した定助。
ドロミテとの会話から、他にもロカカカを狙う何者かがいることを悟る。
【東方花都×東方常敏 回想】
皮膚にヒビが入りはじめ、病の発症のときが迫る常敏。
そんな折、事件が起こる。
身を守るためとっさに、自身をいじめていた中学生にスタンド攻撃で重症を負わせてしまったのだ。
花都はその中学生を介抱せず、常敏の病気の身替りとして利用する。
おかげで、常敏は病を克服し生き永らえた。
数年後その中学生の骨が見つかり、花都は容疑者として服役することになった。
植物鑑定人のいる鼻炉山(ハナレロヤマ)へとバスで向かう定助と康穂。
植物鑑定人は、バスジャックとして2人の前に姿をみせた。
植物鑑定人の名は、豆銑礼(マメズク ライ)
情報がバレたことにより攻撃を受けたため、下山しバスの中で定助たちと合流する。
豆銑曰く、
枝からロカカカを収穫するのは単純ではなく、自分以外では不可能とのこと。
よって何があっても自分を最優先に守るよう定助に念を押す。
3人はロカカカ収穫に必要なものも求めて、鼻炉山のスキー場リフト(豆銑の家)へ
だが、そこには既に敵が先回りしていて、3人は攻撃を受けるのだった。
16巻の話の流れをネタバレ要約
ドロミテのゾンビから逃れようとする定助でしたが・・・
遂にゾンビに触れられ、自らが操られてしまいます。
ゾンビ化させられた定助は、植物鑑定人の情報と居場所をドロミテの前で話してしまいます。
用済みで始末されそうなところを、康穂のおかげでギリギリで助かった定助。
康穂は、定助の持つ携帯のGPSを頼りにドロミテまで辿りついたのです。
ドロミテを追い込み、情報を聞き出す2人。
ドロミテ曰く、
- 襲うのを依頼したのは東方常敏
- 東方常敏は、ただの使いっぱしり
- 田最環たちの密売も危険を共なっていた
- ロカカカに関わるのはヤバイ
- ロカカカは一部の誰かの超一級限定品
- ロカカカには真の目的?がある
- 自分(ドロミテ)は何も知らないから自由に生きられている
ロカカカの影には、大きな力を持った何者かがいることが示唆されました。
同時に、ドロミテとの会話は何者かにも聞かれていて、まだ見ぬ敵にも植物鑑定人についてバレてしまいます。
ここで、物語は、東方花都と東方常敏の過去の話を挟みます。
東方家の長男常敏は顔にヒビが入りはじめ、病の発症の時が迫っていました。
そんな折、普段から酷いいじめを受けていた常敏は、身を守るため、自身をいじめた中学生に重症を負わせてしまいます。
追い詰められ抵抗するなかで、スタンドが発現したのです。
母である花都にそのことを伝えた常敏。
- あなたは何もしていない
- 今までは明日になれば忘れていただろうけどもう忘れない
- あなたのためなら生きられる
そう話した花都は、ジョニィ・ジョースターの伝説が残る祠へ重症の中学生を運びます。
祠の奥の穴に中学生と共に埋まるよう常敏に支持する花都。
時は流れ、16歳になっても病が発症しない常敏に疑問を抱く様子の憲助。
その年の秋、ひょんなことから、中学生の白骨化した遺体が発見され、容疑者として当時37歳の花都が逮捕されたのでした。
話は現在に戻ります。
ドロミテとの会話は、何者かに聞かれていました。
定助はドロミテがその者に対して、新種のロカカカと自身とは無関係だと伝えていたのだと推理します。
- 自身は何もしらないから生きていられた
- ロカカカの秘密に迫るのはヤバイ
- ロカカカは誰も知らないことに無限の価値がある
- ロカカカには真の目的がある
定助は、怯えて話すドロミテの様子から、他にもまだ見ぬ敵が存在することを悟ります。
バスに乗り植物鑑定人の元へ急ぐ定助と康穂。
すると、植物鑑定人の方から姿をみせます。
バスの運転手に代わりバスを運転している男。
この男こそが、定助たちの探す植物鑑定人、豆銑礼でした。
豆銑によると、後方からは追っ手が既に迫っていて、攻撃は始まっているとのこと。
自身の情報を敵に話してしまった定助を叱責します。
責任は取るよう定助に求める豆銑。
何があっても自分を優先順位1位で守るよう約束を迫ります。
優先順位は2位が定助で3位が康穂です。
ロカカカの収穫には豆銑の存在が不可欠なため、強い覚悟を決めるよう定助に求めてきます。
木々が回転しながら動き迫ってくる謎の敵。
コンクリートやアスファルトの上にいれば、動きが鈍化するため生存率が少しだけ上がるという豆銑。
スキー場の駐車場まで来ると、バスを乗り捨て、鼻炉山のスキー場へと2人を促します。
定助は、豆銑に東方家の果樹園の写真をみせ、枝が見分けられるならここで見分けてくれと問います。
豆銑の返答は、
- 枝は無事で、既にどれだかわかる
- 常敏をはじめ、敵には絶対にみつけられない
- 枝を採取して化学分析しようとすれば枯れる
- さらに育てようとしても枯れる
- 枝は1本しかなく冬を越せない
とのこと。
つまり、豆銑でなくては、ロカカカを収穫することは出来ないというのです!
鼻炉山のスキー場のリフトの上が豆銑の家です。
冬場になり客が来る季節は別荘に移り住むそう(^^;
この豆銑の家に、ロカカカ収穫に不可欠なものがあるようです。
豆銑礼のスタンド名はドギー・スタイル
体をワイヤー・ロープ状にして伸ばすことのできる能力です。
ワイヤーは手足の感覚で動かしたり掴んだりできるとのこと。
伸ばせば伸ばしただけ、豆銑本体の体は欠けた状態になります。
6部の主人公、空条仗倫のストーン・フリーによく似た能力だと思います。
デザートを解説つきで調理し、高級フルーツの栽培法をどや顔で語る豆銑。
高級フルーツの栽培には、害虫の犠牲になる実も必要など、この後の行動に関わることを話します。
そして襲ってくる敵についても話しはじめます。
豆銑の推測では、敵は科学レベルでロカカカを技術化し、独占しようと考えている者のようです。
つまり『不死産業』を生み出そうとしている者だというのです。
それは岩人間で、どこかの王様かもしれないし、医者かもしれない・・・
死なないという領域、細胞の等価交換。
定助の身に起こった等価交換は、人が克服不可能と受け入れた領域に踏み込んだものなのです。
接ぎ木した枝から生まれた新種のロカカカには不死の答えとなるほどの価値があるというわけです。
医者という言葉に、ホリーと吉影の親子を連想する定助。
そこに敵が急遽襲ってきます!
最初に襲われたのは康穂。
木伝いに蚊ほどの大きさの無数のスタンドを送り込まれます。
とっさにソフト&ウェットで康穂についた敵スタンドを払う定助。
しかし、同時に攻撃を受けていた豆銑は、左手をやられてしまいます。
このスタンド、触れた皮膚に穴をあけ侵入し、中から溶かしていく攻撃のよう。
体内を上方に上ってくるため、左手を諦める豆銑。
ドギー・スタイルで左手部分を伸ばしてやられた部分を切り離します。
左手を失った豆銑は、約束違反をした定助の覚悟を問います。
神聖な約束を軽く扱うな、さもなければ憲助を含めた全員が敗北すると・・・
そういうと豆銑は、敵がどこからくるのか確かめるため、康穂をリフトの下へと落としてしまいます。
優先順位の低い康穂を使って敵の動きを観察しようというのです。
敵は果たしてどこから近づいてくるのか?
16巻はここまでです。
16巻を振り返った考察と感想
前巻から続いたゾンビとの追いかけっこは、まさかの定助までゾンビ化して終了でした(^^;
目を覚ました康穂が機転を利かせて来てくれなかったら完敗だったでしょう。
ドロミテとのやりとりや、豆銑の予想をもとに敵について考えてみると、ラスボスは強大な影響力を有した岩人間なのではないかと期待が膨らみます。
ドロミテの怯える様を見る限り、かなりヤバ目な力を持った奴が出てきそうです。
それから、はっきりと使いっ走りと言われてしまっている常敏は、小物と考えて問題ないように思います。
ドロミテを使って定助たちを襲ってきましたが、本当に戦うべき相手はどうやら別にいるように思います。
田最たちが、少人数で密売を行っていたのも、大きな力に感づかれたら危険だったからなのでしょう。
ロカカカを金儲けの道具としてしか扱わなかった田最たちのグループ。
対して新たな敵は、不死産業、あるいはロカカカの真の目的とやらのために動いている岩人間のようです。
比べるとだいぶスケールが違いますね(^^;
これまで相手してきた密売グループが、実はちっぽけな相手だったのではとさえ思えてきました。
本当の敵は、新ロカカカの力を科学レベルで手に入れようとしているようです。
ロカカカの真の目的という表現も引っ掛かります。
『岩人間が新種のロカカカを食べることによって進化する』なんて展開もあるのかもしれません。
町中のフルーツ争奪戦が、急にスケールの大きな話になってきました(笑)
ドロミテのところで隠れて話を聞いていた敵と、今回襲ってきた敵が同一なのかも気になるところです。
- これからどれだけの敵が出てくるのか?
- その敵たちは繋がりがあるのだろうか?
- ロカカカを収穫するまでがヤマなのか?
- それともロカカカでホリーとつるぎを救った後に一波乱あるのか?
まだ戻る気配すらない定助の記憶がどうなるのかについても気になります。
16巻が終わってもなお、話がどういう具合で終着するのか全く見えてきません(^^;
東方常敏が病を乗り越えた際の回想が明らかになりましたが、少しゾッとする話でした。
東方家は代々、長男を救うため、母親が身替りになってきたとのことでした。
花都が生のび服役していたのは、偶然重傷を負わせてしまった中学生を助けず身替りにしたからでした。
花都の「あなたのためなら生きられる」というのは、自身が身替りになることと罪とを天秤にかけた答えだったのでしょう。
常敏との絆が深いわけも納得です!
突然定助たちの前に現れた、ロカカカ収穫のキーマン豆銑礼。
憲助専属の植物鑑定人ですが、なかなかいいキャラしています(笑)
スキー場のリフトが家というアイディアは、荒木先生もお気に入りのようで、巻頭のあいさつでも言及しています(笑)
豆銑礼が忠誠を誓っているのは憲助なので、定助というよりは、憲助のために動いているように思います。
もしかすると、憲助もロカカカのデータを手に入れ栽培するのが最終目的かもしれません。
どんでん返しで、憲助が敵という線もまだ捨てきれないので、今後の彼の動きは要注目だと思います。
ロカカカを狙う敵に関しても、これからの相手のスケールが大きくなっていくことを示唆しているように感じました。
最後にひとこと
康穂と一緒にいるのに、最初のころあれだけ無意識下で安全な方向へと導いてくれた、ペイズリーパークが発動しないのはなぜなんですかね(-_-;)
あの危険を回避するよう導く能力があれば、ドロミテにしても新たな敵に対しても、もっとうまく立ち回れたと思うんだけどなあ(^^;
16巻をこれから読むならここに注目!
- ドロミテの語ることの意味
- 常敏が病を克服したできごと
- 豆銑礼の語る敵について
【呪いを解く物語】はまだまだ終わりがみえてきません(^^;
⇒ジョジョリオンまとめ!ネタバレ・考察・感想記事へのリンクはこちらから!
ジョジョリオン16巻ネタバレ考察と感想!花都の罪と植物鑑定人【豆銑礼】登場 おわりに
概ね普通に書いていくと4500文字程度に落ち着くことがわかってきました(笑)
内容だけをさらっと把握されたい方は、最初の最短まとめだけを順位読むのもいいかもしれません(^^;
今回もここまで読んでいただきありがとうございました(._.)
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