ワールドカップで盛り上がるさなか、衆議院本会議で水道民営化を含む水道法改正案が可決しました。
この記事では、水道民営化が我々国民の暮らしにどのような影響を与えうるのか考察してみようと思います。
なお、これは私的解釈による見解です。
どこかを貶める意図も、持ち上げようとする意図もございません。
それでは、本題に入りたいと思います。
もくじ
水道民営化に対する筆者の考察をサクッと解説!
水道民営化に対するに個人の見解を追って順にまとめました。
鉄道や郵便とはわけが違います。
生命の根幹をなす大事なライフラインを、営利目的を主とする民間の経営に委ねるのは正直たいへん不安に思います。
理想論ですが、水道事業は可能な限り国営が望ましいと思います。
そこで、現在の日本の水道事業について調べてみました。
高度経済成長期に整備された日本の水道管は、全国的に老朽化が顕著です。
パイプの中が錆びだらけだったり、近年は破損するケースも多いそうです。
水の供給が止まれば文字通り死活問題。早急に手をうつ必要があります。
現在の日本の水道事業に目を向けると、市町村単位で経営されていて非効率な面もあり、赤字続きという厳しい現実。
実際のところ、現体制をこのまま維持していくのは難しいというのも事実だと思います。
バカ高い水道税や国債に頼るというなら話は別かもしれませんが・・・
民営化の流れもある程度やむを得ない事情があるのでしょう。
水道の地域間格差が起こると思います。
人が集まる地域は水道が整備され、そうでない地域は整備が遅れるでしょう。
そもそも名乗り出る企業が無くて、整備自体がままならない地域も出てくるかもしれません。
全体的に料金は上がってしまうかもしれません。
おそらく少数の会社による寡占になることが予想されます。
複数企業が参入し価格間競争が起こる以前に、水道管の再整備には莫大な費用が必要になります。
そうなると、水道料金は全体的に上がってしまうかもしれません。
逆に楽観視すれば、価格競争が激化し水道料金が下がる可能性も無きにしも非ず(^^;
品質や安全面に関しても不安はぬぐい切れません。
民営化することによって、必ず外資企業が参入してくることが予想されるからです。
これらの外資企業が参入した国の多くは、再国営化を余儀なくされています。
これらの国では、水道料金が4~5倍に跳ね上がり、低所得者は水道の使用を禁じられる事態も発生しました。
大規模なデモが発生し、紛争に発展した国もあるほどです。
低所得層が衛生上よくない水を飲み、病気が蔓延してしまう悲劇も生まれています。
経済大国日本の神話も崩れ、貧富の差が拡大している我が国においても、他人事では済まされないのではないでしょうか?
ポイントは、コンセッション方式!
コンセッション方式とは?
ものすごく簡単に説明すると、事業の所有権を発注者に残したまま、運営を特別目的会社(SPCと言います)に任せることを言います。
今回の水道事業の場合は、発注者が公的機関(市町村)で、SPCが民間企業になります。
この方式ですが、事業は独立採算型になります。
したがってSPCはかなり自由度の高い経営を行うことができます。
これ、気を付けないと企業側の影響力が強くなりすぎます。
法案は通過しましたが、現場の市町村はおそらく混乱しているのではないかと思います。
私たちの暮らしへの影響
いずれにせよ、老朽化が進んだ水道管の整備は急務になると思います。
近い将来、民間主導のもと、水道網の再整備が行われるのは間違いないでしょう!
そのとき、
- 地域格差はどの程度なのか?
- 品質には問題ないのか?
私たち国民は注視していく必要があるように思います。
水道事業の民営化は反対意見も多い中、急遽法案が通過した印象があります。
あまりに急でしたので、筆者も驚きました。
ただ他にいい案があるのかと聞かれれば、なかなかアイディアが出てこないのも事実です。
民営化が決まってしまった以上、民間主導のもと、良いシステムが構築されることを期待したいと思います。
【水道民営化】でライフラインはどう変わる?料金・品質・暮らしに与える影響を考察!おわりに
これはあくまで1個人の見解ですので、あなた自身も考えてみることをおすすめします。
重要なライフラインである水道網。
- 環境にもやさしい
- 再整備が容易
など
より良いものに生まれ変わることを望みます。
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